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野菜ソムリエ・緒方湊くんおすすめ「焼いておいしい旬野菜」⑤きのこ

包み焼きできのこのうま味と香りを逃さずいただこう!
野菜はじっくり焼くことで、素材の持ち味が引き出され、凝縮したうま味を楽しむことができます。最年少野菜ソムリエとして活躍する緒方湊くんに、焼いておいしい旬の野菜と上手な焼き方を教えてもらいました!

BBQではホイル包み焼きが特におすすめ

BBQで焼いたきのこが、カサカサになってしまったことはありませんか?これは、熱で水分が蒸発し、乾燥してしまったからです。きのこには水分とうま味がたっぷり含まれていますが、それらを逃してはもったいないですよね。

そこで、おすすめなのが「ホイル包み焼き」です。ホイルで水分を閉じ込めるから、きのこが蒸されて、ふっくらジューシーに仕上がります!包みを開ければ、うま味はもちろん、ふわぁと広がるきのこの香りも楽しめますよ。

シイタケをホイルに包む際には、傘の内側を上に向けて入れてください。傘の内側にうま味をたっぷり含んだ水滴がでてきますので、それをこぼさないようにするのがコツです。

えのきたけやぶなしめじなど網の上では焼きづらいサイズのきのこも、ホイルに包めばおいしく焼くことができます。お出かけ前に、カットしたきのこをホイルに包んでいけば、現地では焼くだけ!簡単なのも嬉しいですよね。

◇湊くんおすすめの食べ方◇
軸を切り離したシイタケをホイルに入れて、塩をふります(バターも入れてもOK)。焼き終わったら、醤油をかけ、レモンをしぼり、刻んだネギをのせたら出来上がりです!

数種のきのこを使ってうま味をアップ!

ホイル包み焼きには、1種類のきのこだけでもいいですが、ぜひ数種類のきのこを使ってみてください。うま味成分が豊富なきのこは、数種類使うことでうま味が強くなり、必要最低限の調味料で、深い味わいと香りも楽しむことができます。
また、きのこは包丁を使わず、できるだけ大きめに手で割くのがおすすめです。割くことで表面積が増え、味がしみ込みやすくなり、歯ごたえも楽しめます。

捨てないで!軸もおいしく食べられる

捨ててしまうことが多いシイタケの軸は、うま味と香りが強い部分。手でほぐして、きんぴらや味噌汁の具にぜひ使ってみてください(軸の根元は硬いので切り落としてくださいね)。
※包丁で切り落としてもいいですが、軸の付け根を引っ張るときれいに取ることができます。

マイタケの軸もうま味が強いので、刻んで料理へ。傘とは違ったコリコリ食感が楽しめます!エノキタケは、オガクズが付いた石づき以外は食べられます。根元2~3㎝の軸がくっついている部分を丸ごと株ステーキにするのがおすすめです。

ぶなしめじは、株から(または小房に分けてから)抜き取っていくと、石づきからきれいに取ることが出来ます。石づきを切り落とすよりも無駄を減らせます。

きのこは秋の味覚?!原木シイタケで季節を感じよう!

きのこは「秋の味覚」と言われていますが、市場に出回るほとんどのきのこは、人工栽培されたもので、一年中楽しむことかできます。シイタケも最近では菌床栽培のものが増えてきました。
すっかり季節感が薄れているきのこですが、林の中などで行われる原木栽培のシイタケは、春と秋に多く出回り、味の違いも楽しむことができます。秋に収穫される「秋子」は香りが高く、寒い冬を耐え春に収穫される「春子」は、うま味をたっぷり含んでいます。シイタケでホイル包み焼きを作るなら、ぜひ原木栽培のものを使ってみてくださいね。